京都国立近代美術館・秋野不矩展に行ってきました

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4月16日の水曜日、京都国立近代美術館へ『秋野不矩展』を見に行きました。
(写真は、美術館の3階から撮った、平安神宮の鳥居です。)

秋野不矩さんは日本画家。従来の日本画の常識の枠を破り、インドやアフリカの人々や風景をたくさん描いたひとです。

5年ほど前、兵庫の美術館で初めて秋野不矩さんの絵を見た時、たいへんな衝撃を受けました。
掛けられている絵の、そこだけが異空間へ通じた窓で、今まで感じたことのない雄大な空気が流れ込んでくるような気がしたのです。

一番心に残った『ガンガー』という絵です。

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兵庫の美術館でも、今回の京都でも、最後まで見終わった後、必ずまた、この絵の前に戻ってきてしまいます(>_<)
吸い込まれそうな金の大河を、水牛の群れが渡っているだけの、絵。
すうっ、と不思議な空気が流れてきます。
『ガンガー』はかなり大きいので、同じように大きなサイズの絵を集めた、囲まれた一角に掛けられていました。
そこでずっと、長い間見入っていたため、周りに人が誰もいなくなってしまったことも・・・。
こんなに惹かれる絵と出会えたのは、とても幸運なことなのかもしれません。



平日だったせいか、美術館には年配のご夫婦と、一人で来ている女性が目立ちました。
ロッカールームで帰り支度をしていた時も、私より10歳ほど年上の女性がいたのですが、何か困っている様子。
ちらっと目が合った時、
「このロッカーね、お金を入れたのに鍵がかからないのよ。私のやり方が間違っているのかしら。」
と、声をかけられました。
「ロッカーは壊れていることも結構多いですよ。」
「こちらのロッカーは大丈夫だったのかしら?」
「あ、はい。」
「ちょっと見ていてくださらない?お金を入れて鍵を回して。ちゃんとかかったわね。そして開けてみると・・・あら、100円、戻ってこないわ。」
私が使った時は戻ってきた100円が、なぜか出てきません。
「私、確かに入れたわよね。」
「はい、使い方も間違ってなかったと思いますけど・・・。」
「変ねえ・・・。」
上品に、彼女は首をかしげた後、
「あの、少しお時間いいかしら。係の方を呼んでくるので、私が確かにお金を入れた証明をしていただきたいの。」
そう言ってから、あわてたように付け足しました。
「たかが200円のことなのだけどもね。どうしても納得ゆかないでしょう。お時間取らせて、ごめんなさいね。」
ほどなく、彼女は係の人とロッカーに戻ってきて、何もかも解決することができました(^^)

こんな風に、見知らぬ人とのちょっとした交流が、今回は何度かありました。

美術館まで乗ったバスの中で、修学旅行らしい男の子の忘れた傘を、気軽に手渡してあげたり。
大きな荷物を持って乳児を抱いたお母さんと一緒の、2歳くらいの女の子の手を引いて、バスのタラップを降りたり。

普段、私は決して積極的に親切なタイプではないと思います。
なのに、京都にはこういうことを自然にできる空気がありました。
満員のバスでは制服姿の学生さんたちが、ごく当たり前のように、年配の方に席を譲っていたし・・・。
たくさんの人が集まる、観光地ならではの雰囲気なのかもしれません(^^)


田舎の小さな地域で毎日を送っていると、京都のような「都会」に一人で出ると緊張します。
電車に乗るのにも、「都会」では大きな駅に何本もの線路。ズラリと並ぶ電光掲示板。
凝った造りの駅ビルを、縦横に流れる人の波。
自分の行きたい方向を見失ってしまいそうな感覚です。

大阪・梅田を経由して通っていた学生時代は、人があふれる迷路のような地下街をゆくのが楽しくってうきうきしていました。
でも正直なところ、今回は京都まで行くのに不安の方が大きかったのです。(重度の方向音痴だし!)
ただ、実際着いてみると、少しずつ「楽しい」感覚が戻ってきました(^^)
自分の頭と体のためにも、たまには都会の刺激を受けるのもいいなあ、と、感じた京都行きでした。



最後に特筆すべきは、パパへのお土産に買った京漬物が、感動的においしかったこと!
ただの白菜漬けが・・・なんでこんなに深い風味をまとっているのか(゜o゜)
ああ、「おたべ」なんか買わずに、もっとお漬物を大量に仕入れて帰るんだった~~!!
後悔しきりです(^_^;)


●今日の言葉●
    
    片付けて寝るのですつよい感情ももとあった場所へかならず戻し
                                    (米川千嘉子)


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この記事へのコメント

2008年04月20日 13:04
真柴さんへ

美術鑑賞がお好きなんですね。
金の大河を水牛が渡っている絵はなんとも不思議な絵ですね。
画家の説明を聞きたい気がしますが、
自分で連想するとこに価値があるのでしょうか。
真柴みこと
2008年04月20日 15:13
*カメさん さま
はい。絵を見ることは大好きです~(^^♪でも、美術に詳しいのではなくて、好きな絵だけ見に行くという、ミーハーな感じなのです。
『ガンガー』もちゃんとした解説等があるのかもしれませんが、私はそちらは知らなくて・・・。秋野不矩さんは残念ながら数年前に亡くなっています。もし、説明を聞く機会があったならと残念です・・・。
2008年04月20日 15:28
この「ガンガー」つい先日、NHKで見たんです!
すごい・・・と思いながら画面を見つめてしまいました。
夕日に染まった大河をゆったりと渡っていく水牛の群れ。
カメラはかなり接近して水牛の背中をアップにしたりしましたが
夕日に輝くその一瞬がまさに目に浮かぶようでした。

あぁ三男が保育園へ行ったら自分の為の時間が出来ると思っていたのに…仕事も役員も始めてしまって・・・
でもきっともう少し慣れてきたらお休みの日には家事をするだけじゃなくこういうことに使えるようにしたいですわ(*^_^*)
2008年04月20日 15:43
旅で、人と触れ合うというのも、一人だからかもしれません。
道連れがいると、そちらの方とのおしゃべりに傾いてしまいますから、周囲が見えにくくなるような気がします。
一人旅、とくに女性の一人旅は行動を制限される部分もあるけれど、魅力です。

私もこの画、何時か出会いたいなぁ。
2008年04月20日 17:31
感動された「ガンガー」と言う絵を、大きなままでUPして戴いて有り難う御座いました。実物はさぞと思われます。
パソコン画面ですと、一部を拡大して見せて戴くだけですが、みことさんの感動がわかる気が致しました。
素敵な出会いや、お買い物など有意義な旅だったようですね。
uluru
2008年04月20日 22:42
言われてみると、確かに、京都にはそういう優しい空気があるような気がします。もちろん例外はあるでしょうけど、東京は むしろ係りあわないのがスマートという空気。

電車で隣席の婦人に「雨が降ってきちゃいましたね」とか、喫茶店で知らない紳士に「パソコンおやりになるのですか。どこか教室でならったのですか」とか声をかけられるの嫌いです。ジジババウルッセーと思います。

みことさんは こういう人間はきらいなんだろ~な~と、ちょと反省。
パグ犬あんこのママ
2008年04月21日 13:52
・電車に一人で乗る・それだけでもわたしにとっては冒険に近いものがあるのに、京都へ・・・。みことさんスゴイです。あっぱれ!わたしも一度美術館行ってみたいのですが勇気が無くて。頑張って近場の和歌山県立近代美術館にでも一度チャレンジしてみようかな。今度は車が心配!『ガンガー』すごくいいです。何処が。説明はできませんがいいです。わたしも観てみたいです。私的なコメントになり申し訳ありませんが、今日の図書ボランティア欠席してしまいゴメンなさい。あんこの調子が悪く・肝炎再発の為・勝手させてもらいました。また何かありましたら教えてくださいね。
2008年04月21日 16:43
旦那さんの帰省で滋賀県に帰ると
京都に遊びに行きます。
素敵な場所ですよね。
その雰囲気と共に人も素敵で私もお気に入りです。
今年の夏は娘も初京都!
真柴みこと
2008年04月24日 22:13
*サンタママさま
NHKで放映されていたのですね!ああ、見たかったなあ~!大河の色と広さ、進んでゆく水牛の動きが素敵ですよね~。

役員にお仕事に、忙しい毎日のことと思います。でもやっぱり、保育園に行ってくれると、その間は自分のことだけを考えられるので、それがありがたいですね。ペースのコツをつかめれば、きっと息抜きのお出かけもできるはず・・・。またブログでのご報告、楽しみに待っています(^^)
真柴みこと
2008年04月24日 22:21
*文さま
本当にそうです~。一人だからこそ、見知らぬひととのふれあいを楽しめるのだと思います。今までも家族で出かけると、こんな機会はほとんどありませんでした。
一人で遠出する時は、人の少ない所へは行かない、あまりキョロキョロせず、迷ったならすぐに店員さん等に聞く・・・などなど幾つか気をつけていることがあります。不安と制約はあるものの、一人の気楽さはなんとも素敵です(^^)
真柴みこと
2008年04月24日 22:38
*S子さま
『ガンガー』詳しく見ていただけて嬉しかったです(^^)あの絵をひとつ見ただけでも、京都に行った甲斐がありました。
たまに息抜きをして出かけるのも、子育ての「忍耐」に縛られた心を解放してくれます・・。ちょっとゼイタクですが、お宝のような時間です(^^)
真柴みこと
2008年04月24日 22:46
*uluruさま
うちの母もuluruさんと似たようなタイプです(^_^;)お付き合いの感覚は、本当にそれぞれだと思うので・・・「ウルセー」もOKです~。
私は口が重いため、自分からはほとんど声をかけることがありません。でも話しかけられることは多くて、電車で往復5時間の通学をしていた時も、隣の席のおばあさんにみかんをいただいたり、南紀へ釣りに行く阪大の教授グループにおつまみをいただいたり。ただ、ご縁があるのは不思議と年配の方ばかりで、「ロマンス」が一度もないのが難です(^_^;)
真柴みこと
2008年04月24日 22:58
*パグ犬あんこのママさま
京都まで一人、実はかなり不安がありました。でも、どうしても見たい絵だったので、思い切ってがんばってみました(>_<)
和歌山近代美術館も何回か行ったことがあるのですが、すごく良かったです~。新しくて綺麗だし。2階の洋食のお店もおいしいです(^^)駐車場は広いので、私でも大丈夫でした。
ところであんこちゃん、また肝炎が再発してしまったのですね。図書ボランティアの時、今、マメと同じクラスのTさんが「あんこちゃん、会った時にしんどそうな顔してたよ。」と話してくれたので、気になっていたのですが。ゆっくりにでも、快方に向かうと良いですね。私もお祈りしています。
真柴みこと
2008年04月24日 23:05
*cagaliさま
ダンナ様は滋賀県の方なのですね~。だったら、京都は身近な場所になりますね(^^)私は学生時代のお友達が京都のひとだったことと、幼なじみが京都の大学に通っていたことで、とても京都に親しみを感じています。
娘さん、初京都が楽しみですね(^^)何かかわいい小物、手に入れて帰るかな~?